おかあさんとおばあちゃんとかいものにいった。
おかあさんがかいものをしているあいだにおにいちゃんとおともだちとあそんだ。
おにいちゃんとおともだちがかえったらおばあちゃんが「お兄さんと遊んでもらえてよかったねぇ」っていった。
おかあさんがこなかったらおばあちゃんがあいすをかってくれた。いちごみるくあじ。
ぼくはこのあいすがだいすき。
「…真斗は、お兄さんがほしい?」
っていったから「うん」っていった。
「――そうかい。…アイス、おいしかった?」
「うん!!」
もう、たべおわっちゃった。
「真斗は約束を守れる?」
おばあちゃんがいすにすわりながらいった。
「まもれるよ」
「本当に?」とおばあちゃんがいったから、「うん」っていった。
「内緒のおはなし、誰にも言わない?」
「ないしょのおはなし?」
おかあさんがまだこない。
「そう。おかあさんにも、おとうさんにも…秘密のおはなし」
『ないしょ』と『ひみつ』っていうのにぼくはどきどきした。
おかあさんにもおとうさんにも…だれにもないしょ。
「うん。だれにもいわない」
おばあちゃんは「そうかい」っていって、ちいさいこえでいった。
「真斗にはお兄さんがいるんだよ…」