「…太陽が眩しい季節」
「夏だな」
「夏だ! プールだ!! 祭りだ!!! 遊ぶ時期だーっ!!!!」
半ば叫ぶ樹に「落ち着け」と覚はチョップを食らわせた。
「あまりの暑さに沸いたか」と呟く。なかなか淡々と。
「遊びてぇなぁ…」
覚のチョップにめげず、樹はぼやいた。頭は撫でていたが。
「まっきーと?」
「ったりめーだ」
樹は言いながらため息をつく。
そんな樹の様子に「誘えばいいだろ」と覚は切り返したが。
「…バイト」
樹の短い答えに覚は瞬いた。
「――ガッツリやるんだってさ」
樹の様子に覚は「金に負けたのか」と頭を掻く。
「バイトに負けたとか言うな!!」
吼える樹に「あちぃのに騒ぐな!」と覚もまた吼え返し。
「ウルサイ」
「「…スイマセン」」
登校日…同じ生徒会室にいた美奈子に短く切って捨てられた。