UTAGE

「酒もってこーい!!」
「……」
 酔っ払っている様子のオーフォにユーダはやや、困った。
 たまには酒でも、と酒宴を始めたのはいいのだが…
 オーフォは結構な量を飲んでいる、気がする。
 …言う通りに、注いでもいいのだろうか。

「オーフォ、さん?」
「んぁ?」
 …やや、態度悪し。目も若干座ってる気がする。
(ど、どうしたものでしょう…)
 そろそろアルコールはよくないんじゃないか、とユーダは思った。
 しばし考えた後、「そういえば」とユーダは思い出す。
(確かオーフォさんは甘いものも好きでしたよね…?)
「オーフォさん、クッキーとかありますが、いかがですか?」
「くっきぃ?」
 切り返しに「う゛」と思う。…誤魔化されてはくれないだろうか。
 ややドキドキしてきたユーダだったが。
「くう」
 端的に頷いたオーフォにほっと一つ、息を吐き出した。

万力の杖モドル