UTAGE

「ちょっとした宴会?」
 ぽそりと妃己が呟けば、「そーかも」と水樹は笑った。
 古い妃己の家は、ナカナカ広い。
 イトコであり、友人でもある未来と睦月が遊びに来ていたのだが…
「すごいねぇ…」
 お菓子やジュースの山、だった。
 皆、まだまだ中学生で、さすがにアルコールはなかったが…
 話が尽きないで喋り続ける様子に思わず呟きが漏れた。

「楽しいねぇ」
 呑気に水樹が笑う。
 …先程から何度も未来と睦月にイジられているのに、この調子。
 妃己は一度目を丸くしてしまう。
 …けれど、結局。
「楽しいね」
 妃己もまたその通りだったから、頷いて笑った。

ちょっとあぶない人形師モドル